前回の続きです。将棋のコマの動かし方しか知らなかった私による、斜め上の囲い方をご紹介いたします。前回同様、相手の駒を再利用していいというルールです。
『バージンロード囲い』
バージンロードに新婦（５九玉）がいて、周りは全部新婦の友人で固めています。
ただ、新婦の友人の圧が強すぎて、
新郎（５一玉）は新婦に近づくことが出来ません。
うっかり新婦に近づくとやられてしまう「バージンロード囲い」。
完全に新郎はビビってしまったのか、
新婦が近づいた瞬間、新郎は１八玉に打って逃げてしまう挙式となっています。ここで指輪の交換とキスを交わすはずなのに…。新郎の勇気が試される囲いです。
『披露宴囲い』
結婚式後の披露宴といえば、丸いテーブルにみんながそれぞれ座っているのが一般的です。
新婦側のお客さんの圧が大変強く、うっかりお酌に行くと逆に酒盛り攻撃を食らって新郎（１二玉）がやられてしまうのが特徴です。
結婚後の親戚付き合いは大丈夫なのかと思わせる囲いです。
『新婚初夜囲い』
挙式と披露宴を終え、高級旅館で初夜を迎えることになります。ふすまで囲まれた４つの部屋が特徴の囲いです。
二人の【竜】が女将として前後左右に機敏に動きます。
８二玉の新郎王将くんの肩身の狭さを感じる上に、新婦の父親の８八金、新婦の母親の２八金が隣の部屋で耳を立てて様子をうかがっています。
早く孫の顔が見たい、という声が聞こえそうな囲いとなっています。
『玉将がイチャコラに来る囲い』
おおーーっと、こちらの玉将ちゃん（７二玉）が相手の部屋に入ってイチャコラし始めようとしています。
いよいよ盛り上がってまいりました。
相手の王将くん（９一玉）から「ちょ、ちょまてよ、ふすまの向こうにお義父さんとお義母さんがいるんだから」という声が聞こえそうな囲いです。竜王戦や名人戦などで使ってほしい囲いの1つです。
『王将同士がイチャコラを始めるからお前ら空気読めよ囲い』
ここで旅館の女将が気を利かせて、他の者達を王将玉将の二人きりにしようという囲いです。
当然のごとく玉将ちゃんと王将くんがイチャコラを始めようとしたので、それをみんなが遠くから見守っているのが特徴です。
群衆は別の意味で固唾を飲んで、二人のいちゃこらの動向を見守っています。
新婦の父母（１八金、１九金）を出来るだけ遠ざけているのがわかる囲いとなっています。
『王将同士のイチャコラが気になって我慢できない囲い』
ところがみんな我慢できないのか、そのイチャコラがどうなっているのか気になって、寄ってたかって垣間見ようと必死になっている囲みです。
今夜は大事な大事な新婚初夜。でも、ふすま一枚先に大量の観衆が潜んでいて、今か今かと鼻息すら押し殺す勢いで囲んでいます。見事な囲いの1つです。
以上、新しい囲いをご紹介いたしました。どの囲いも強力でオススメです。
ここで勝負だ！という局面で使ってみてはいかがでしょうか。